ホーチミン市のタンソンニャット国際空港で20日、停電によって午前11時頃から12時25分にかけて管制塔のレーダーが使用不能となる事態となった。
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ホーチミン航空路・進入管制センター(AACCホーチミン)が管制する飛行情報区(FIR)では、当時54機が飛行していたが、着陸が不可能となったため、同空港に着陸を予定していた航空機が別の空港に向かうか出発地に引き返した。また、同空港や他の空港から出発もできなくなり、数万人の乗客に影響が出た。
ベトナム航空局のライ・スアン・タイン局長は「かつて起きたことのない重大な技術事故」と認めた。タイン局長は、予備電源装置が機能しなかったことが問題だとしている。同空港航空管制課のレ・チョン・サイン元課長も、大惨事になりかねなかった重大事故だと指摘。予備電源の検査がしっかり実施されていたのかと疑問を呈した。
ベトナム航空局は21日、ベトナム航空管制総公社(VATM)に対し、電源の技術担当者の職務を停止して事故調査に協力させるよう指示した。また、専門家らから成る事故調査団を設立し、原因を調査し対策案を29日までに報告するよう求めた。