ホーチミン市のタンソンニャット国際空港が、麻薬密輸ルートの中継地点になりつつある。麻薬は靴やサンダルの底、服のボタン、本の表紙、スーツケースの底などに巧妙に隠されている。同空港税関支局では、麻薬発見の訓練を行ってこれに対処している。21日付タインニエン紙(電子版)が報じた。
2009年8月に同空港から中国に向けて出国の手続きをしていたグエン・ティ・フオック(27歳・女)は、履いていた靴の底から150グラムのヘロインが発見されて逮捕された。女の供述によると、インターネット上で知り合ったケルビンと名乗るホーチミン市在住の外国人男性に思いを寄せるようになり、ホーチミン市まで会いに来ると、500ドル(約3万8400円)の報酬で中国に縫製品のサンプルを取りに行くよう頼まれ、その際この靴を履いていくように言われたという。同じ男に同様の手口で麻薬の運び屋をさせられていた女(28歳)も逮捕されたが、男は逃亡している。
同空港では4.1キログラムの麻薬を運んだ女子大生も逮捕されており、この女の実姉も麻薬運搬の疑いで逮捕された。外国人の男と知り合い、商品サンプルの運搬を装った麻薬の運び屋をさせられるという手口は同じだった。