ホーチミン市開発研究所が12日に開いたセミナーで、同市で個人用交通手段(主にバイク)の制限を行うべきかどうかを巡って、交通や都市の専門家の間で激論が交わされた。13日付トゥイチェー紙(電子版)が報じた。
同研究所のズ・フオック・タン博士は、公共交通機関が整備されてから個人用交通手段(主にバイク)を制限する政策をこのまま続ければ、バイクの台数は現在の約500万台から5年後には710万台に増えると予測。また生活レベルの向上に伴い、バイクから自動車に乗り換える人が増える事が予想できるとして、自動車とバイクの制限と公共交通機関の整備を並行して進める事を提案した。
これに対し元同市建築士副長ボー・キム・クオン博士は、「道幅が狭く路地の多いホーチミン市のような町ではバイクが最適な交通手段であり、所得の低い人にも適している。もしバイクだけだったら渋滞は起こらない」と指摘、バスや自動車の増加こそが渋滞の原因であり、バイクではなく自動車の制限を優先すべきと主張した。
一方同市交通運輸局は、個人用交通手段の増加と環境汚染を抑制するため「環境費」の徴収を検討している。1か月当たりの徴収金額は、バイク6万ドン(約240円)以上、自動車30万ドン(約1200円)以上が予定されている。