2年前に失業保険が導入されたベトナムで、労働者と企業が結託して失業を偽装し、失業保険を不正に受給するケースが増加しているもようだ。13日付VNエコノミーが報じた。
失業保険の登録者数は2009年の590万人から翌2010年には705万人に増加している。労働傷病兵社会省雇用局によると、各職業紹介センターでの今年上半期の登録者は14万6538人で、前年同期に比べ3倍も多いという。
ベトナム社会保険庁保険政策課のディエウ・バー・ドゥック課長は、登録者の急増は経済の停滞や企業の倒産などの影響だけでは説明がつかないとし、偽装失業目的の登録もかなりの数に上るとの見方を示した。
労働者と企業が結託して失業を偽装すると、労働者は失業保険を受給しながら元の職場で働き続け、企業はその労働者の社会保険料や失業保険料を納付せずに済ませることができるため、双方の利益となる。グエン・タイン・ホア労働傷病兵社会次官はこうした問題がある事を認め、失業保険法の改正が必要との考えを示している。