中国製のおもちゃから健康に害を及ぼす化学物質が検出され、複数の機関から何度も警告が出されている。しかしベトナムでは相変わらず、中国製または出所不明の安価のおもちゃが公然と売られている。14日付タインニエン紙電子版が報じた。
中国国家品質監督検査検疫総局(AQSIQ)は5月末、同国で売られているおもちゃ242種類を検査した結果、20種類が安全基準に達しておらず、うち3種類からは鉛やクロムなどの重金属が検出されたと発表した。また、国際的な環境保護団体グリーンピースも5月に、中国でサンプル検査したおもちゃの70%からフタル酸エステル(プラスチックの可塑剤)が検出されたと警告を発している。
こうした警告にも関わらず、ホーチミン市のビンタイ市場(チョロン)やおもちゃ屋では、安全性に問題があると指摘された製品と同じ物と思われるおもちゃが販売されている。例えば、昨年9月に製品の安全試験・認証などを行う独テュフラインランド(TUV Rheinland)の現地法人テュフラインランド・ベトナムが、ベトナムで販売されている中国製の円盤型おもちゃから許容量を超えるフタル酸エステルが検出されたと発表したが、その後もこのおもちゃは売られ続けている。