ベトナム労働総連盟によると、全国の労働争議件数は増加傾向にあり、2010年は年間で424件だったストライキ件数が、今年は年初3か月で220件に上っている。ラオドン紙電子版が報じた。
ハノイ市では昨年は年間で19件だったが、今年は既に25件と大きく上回っている。同市労働連盟法律相談センターのグエン・ティ・タオ所長によると、労働争議の発生件数が多いのは、給与や手当ての額が改定される第1四半期と5月末から6月にかけての時期だという。
労働争議の原因は、以前は解雇や労働契約の打ち切りが大半だったが、近年は給与、福利厚生、社会保険、労災補償などに関することが多い。このことは、労働者と使用者の関係の質が変化しつつあることを反映したものとみられている。労働傷病兵社会省は、裁判とは別に労働争議を和解で解決できるシステムの整備を目指している。