底冷えする年の瀬の夜、人混み溢れるハノイ市バーディン区リエウザイ通りでは、夜な夜な三十路過ぎの売春婦たちが寒さを堪えて客引きする姿が見られる。彼女らは皆一様に高級バイクで、この仕事場に乗り付けている。23日付VNエクスプレスが報じた。
彼女らが客引きしているのは、ちょうど在ベトナム日本国大使館の向かい辺りで、毎晩5、6人の売春婦が外灯に照らされて客を待っている。彼女らは、「ピアジオ・リバティ」や「エアブレード」などの高級バイクを乗り回しており、高級娼婦かと思いきや実際はそうではなく、わざわざ賃貸料を払って高級バイクを借りているそうだ。彼女らが言うには、「高級感」で若い売春婦に対抗しているのだという。
また、ただ立っているだけでは、警察が来たとき、すぐ捕まって更正施設送りとなってしまうため、バイクで乗り付けたほうが何かと都合が良いという。
同市労働傷病兵社会局は、売春状況を把握するため11月末に市内全域の巡視を強化し、ロンビエン区ザーラム公園およびザーラム・バス・ターミナル周辺、バーディン区のリエウザイ通り、ドイカン通り、ダオタン通りなどで多くの売春婦が公然と客引きしている実態を掴んだ。同局は、取締りを強化するよう管理当局に要請しているが、身柄の拘束権は公安機関のみに与えられたものであるため、対応が後手後手に回っているのが現状だという。