19日午前8時頃、中部ダナン市ホアバン郡ホアバック村にある麻薬中毒者や売春婦などの矯正施設「05-06教育・職業訓練センター」で、収容者398人中164人が逃げ出す大規模な脱走事件が起きた。21日付ラオドン紙電子版が報じた。
事件が起きたのは朝の体操の時間で、女性6人を含む164人が施設の職員や警備員を襲い門を壊して逃げ出した。警察と民間防衛隊が約500人の体制で検問や捜索を行い、同日午後7時までに98人を発見・拘束しセンターに連れ戻した。残る66人は森林に逃げ込んだとみられている。同センターのグエン・フン・ヒエップ所長によると、今月14日に収容者4人が脱走し翌日連れ戻される事件が起きたばかりだという。
同センターの収容者398人中387人が麻薬中毒者(残りは売春婦)で、うち181人が再中毒者。精神に悪影響を及ぼす合成麻薬の使用者が増加しており、精神錯乱状態になるケースが多いという。2010年は症状の重い6人が精神病院に送致されている。
同センターは治療施設として建設されたもので、刑務所のような構造になっていない。そのためダナン市人民委員会はホアバック村の別の場所に、より厳しい管理のできる新センターを建設中で、今年の6月に開設する予定という。