ハノイ市人民裁判所は12月31日、ハノイ師範大学の元学生ブー・ティ・キム・アイン被告(22歳・女)に殺人罪で禁固14年の判決を出した。
この事件は2009年2月14 日深夜、ハノイ市内の路上に止まっていた高級乗用車の運転席で会社社長グエン・ティエン・チンさん(当時42歳・男性)の刺殺体が発見されたもの。事件後間もなく逮捕されたアイン被告はチンさんの元不倫相手で、しつこく復縁を迫られ車内でレイプされそうになったため、とっさに手近にあった刃物をつかんで応戦したと供述していた。
裁判所は、チンさんが死亡しているためアイン被告の供述が真実かどうかは確認できないとしながらも、同被告に明確な殺意がなく、取り調べに素直に応じ反省を示している点などを酌量して検察側の禁固17~19年という求刑より軽い量刑を科した。しかし被害者の家族は、これでは量刑が軽過ぎるとして控訴する意向だ。