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ホーチミン市人民委員会は、政府資金を投入して市内にある寺院や歴史博物館など31の史跡を保護・修復する計画を明らかにした。対象となるのは、ゾンカーボー遺跡やチーホア寺、歴史博物館、ザックビエン寺、ザックラム寺のほか、チョークアン医療刑務所やホテル・コンチネンタル・サイゴンなど。
このうち、中心部1区のホテル・コンチネンタル・サイゴン(Hotel Continental Saigon)は、フランスの資材製造業者であったピエール・カゾー氏により1878年から1880年にかけて建設されたホテルで、築年数は約140年。フランス様式の建築で、地上4階建て、86の客室を有する。開業後、1911年に公爵へ、1930年に犯罪組織のボスへとオーナーが2度変わり、1960年から1970年にかけては大陸旅館(Dai Luc Lu Quan)と呼ばれていた。
同ホテルは昔から著名人が多く宿泊し、フランスの作家アンドレ・マルロー、英国の作家グレアム・グリーンのほか、1913年のノーベル文学賞受賞者でインドの詩人ラビンドラナート・タゴールが宿泊したことでも知られる。また、戦時中には旧サイゴンで活動していた外国人記者や実業家の滞在先ともなっていた。