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ホーチミン市でこのほど、オタネニンジン(朝鮮人参、高麗人参)と同じウコギ科の一種であるベトナム人参(ベトナム語名:サムゴックリン=sam Ngoc Linh、英語名:Panax vietnamensis)に特化した「ベトナム人参博物館」がオープンした。
博物館は同市タンフー区フートホア街区グエンソン通り374番地(374 Nguyen Son, phuong Phu Tho Hoa, quan Tan Phu)に立地する。市内4番目の私設博物館で、火曜日を除き毎日開館している。
この博物館は約250m2の広さで、説明文や写真、分布図などのほか、様々な大きさや形のベトナム人参400点余りが展示されている。中には1点の価値が10億VND(約480万円)に上るものや、50年物の古いもの、重さが1.3kgの大きなものもある。
博物館に展示されているベトナム人参のコレクションを15年間余りにわたり収集してきたグエン・タン・ベト館長は、「ベトナム人参は生薬であるだけでなく、歴史であり文化でもあります。長年の研究を経て、皆さんにこの貴重なベトナム人参について知ってもらうため、博物館を建てました」と語る。
ベトナム人参はベトナムの固有種で、主に南中部高原地方コントゥム省や南中部沿岸地方クアンナム省に属するゴックリン山の1200~2000mの高地にある。1973年に薬剤師のダオ・キム・ロン氏がゴックリン山で発見し、広く知られるようになった。朝鮮人参、アメリカ人参、中国人参と並び、世界でも貴重な4種類のうちの1つとなっている。