(C) baoxaydung, 金子量重氏 写真の拡大. |
ハノイ市にあるベトナム民族学博物館(Nguyen Van Huyen St., Nghia Do Ward, Cau Giay Dist., Ha Noi)で、2つの新たな常設展がオープンした。「世界一周」及び「アジアの片鱗」と題された常設展は、同博物館の設立20周年を記念するもので、初公開の新たな遺物300点以上が展示されている。
「世界一周」では、フランス越僑の学者でパリのソルボンヌ大学で教鞭を執るレ・タイン・コイ氏夫妻が寄贈したアフリカ、中南米、オセアニアの古い文化的遺物330点のうち200点を紹介している。
また、「アジアの片鱗」では、日本のアジア民俗学者で図書館学情報学者の金子量重氏が寄贈した金子コレクション560点のうち138点を展示している。展示遺物は、金子氏がアジア各国を回って集めた日本の陶磁器や韓国の漆器と衣服、中国の凧、インドネシアの宗教遺物、インドの仮面など。
金子氏は、図書館に勤務するかたわらでアジアの民族・民俗について研究し、アジア民族造形文化研究所所長やアジア民族造形学会会長などを務めている。2007年には社会や公共の福祉、文化などに貢献した者に授与される紺綬褒章を受勲したほか、ベトナム社会科学啓発功労賞を受賞している。