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南中部沿岸地方クアンガイ省ビンソン郡ビンチャウ村の海岸は、世界的にも珍しい「火山堆積物の博物館」ともいえるユニークな地質構造を有している。これらの地質構造は、600万~1100万年前の火山活動の地殻変動で生じたものだ。
水中考古学の専門家グエン・トゥアン・ラム博士によると、同海域には火山堆積物から成る崖が数kmにわたり続いているほか、噴火口の痕跡も発見されている。海底には、火山堆積物とサンゴ礁が24km2の範囲に広がっている。ラム博士は、「この海域は様々な年代の『古代沈没船の墓場』だけでなく、火山堆積物の地質遺産でもある」と述べた。
別の専門家は、同海域を東北部クアンニン省の世界遺産になぞらえて「火山堆積物のハロン湾」と評している。また、観光開発と観光客誘致、調査・研究において大きな可能性を秘めており、2004年に国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の支援で設立された世界ジオパークネットワークが審査・認定を行う「世界ジオパーク」に推薦するにふさわしいとしている。