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- 世界の労働者の労働時間は週43.9時間
- 週48時間を超えると過剰労働
- 労働時間最長はインドの週56時間
国際労働機関(ILO)の統計によると、世界の労働者の1週間当たりの平均労働時間は43.9時間となっているが、この労働時間は、文化水準や経済構造、労働政策の違いにより、各国の間で大きな差があるという。
ILOは加盟187か国中107か国の労働者の1週間当たりの平均労働時間を調査。ILOによる労働者の定義は、雇用形態で特定の雇用主から給料をもらっている者で、フリーランスは含まれない。各国のデータは2021~2023年に入手可能な最新のものを使用。ILOは週48時間を超える労働は過剰労働と見なしており、健康や安全、生産性、仕事と生活のバランスに悪影響を及ぼすとしている。
1週間当たりの平均労働時間が長い国トップ10はいずれも、この48時間を超えており、1位のインドは56時間と大きく超過している。インドの企業文化として、長時間労働と高いストレス度を美徳とする考えがあり、以前から批判の的となってきた。世界有数のIT企業であるインフォシス(Infosys)の創業者のナラヤナ・ムルティ氏は以前、若者に対して国の経済成長ために週70時間働くよう呼びかけていた。
平均労働時間が長い国トップ5を見てみると、1位インドの他に、ブータン(2位)、バングラデシュ(3位)、カンボジア(5位)が入っており、高い経済成長を見せるアジア太平洋地域の国々における労働者の酷使が顕著だった。一方、平均労働時間の短い国のほとんどはヨーロッパの国々で、最も短かったのはオランダの週29.8時間だった。
なお、ベトナムの1週間当たりの平均労働時間は45.3時間で、世界で20番目に労働時間が長かった。1週間当たりの平均労働時間が長い国トップ10は以下の通り。
1位:インド 56時間
2位:ブータン 53.3時間
3位:バングラデシュ 50.4時間
4位:ウガンダ 50.3時間
5位:カンボジア 49.5時間
6位:パキスタン 49.2時間
7位:スーダン 49時間
8位:アラブ首長国連邦(UAE) 48.7時間
9位:ヨルダン 48.4時間
10位:ジンバブエ 48.1時間