![]() イメージ写真 ![]() |
- 若い世代の大半が「癒しの旅行」を切望
- 若者は旅行の質にもこだわる傾向
- 最も関心ある旅行先は日本、中国も人気
香港に本社を置く現地観光ツアー予約サイト「クルック(KLOOK)」のレポートによると、ベトナム人旅行者の90%以上が、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で話題になっているか、あるいはチェックインするに相応しい美しい景色があるかどうかという理由で旅行先を選んでいる。
同調査は14か国・地域の市場の7000人を対象に実施したもの。ミレニアル世代とZ世代は、旅行をエネルギー充電して人生のバランスを取り戻す手段と捉えるようになっている。若い世代の旅行者の10人中9人が「癒しの旅行」を切望しているが、様々な理由から実現が難しいと回答。主な理由は、◇時間不足:全体の60%、◇仕事の責任のため:ミレニアル世代の47%、◇経済的な懸念:Z世代の50%などとなっている。
クルックのエリック・ノック・ファー会長は、「仕事や生活による日々のストレスで若い世代は疲労している。旅行という行為が心を癒す効力を持っていることは否定できない」と語った。調査によると、旅行者の92%が「休暇を終えると虚無感を覚える」と回答しており、40%近くが「すぐ次の旅行計画を立てる」としている。
経済的な困難があるにもかかわらず、旅行の質にもこだわる傾向があり、91%がホテルと航空券に予算の全額を使うのではなく、予算の半分を旅先での体験型アクティビティに費やす準備があるという。Z世代は、オールインクルーシブ(宿泊料金に食事や飲み物、アクティビティなどの基本的な料金が含まれているプラン)で、お手頃価格でユニークな体験をすることに興味を持っている。あまり知られていない目的地で冒険のような体験をし、デジタルデトックスでリフレッシュするのが2025年のトレンドになると予想される。
一方で、SNSは若者が旅行の目的地を決める重要な要素となっている。旅行者の79%はSNSのおすすめをもとに、ツアー、ホテル、アクティビティを予約。このうち27%はオンラインで人気の場所を訪問するため、20%を追加で支出する用意があると回答している。
ベトナム人旅行者の90%以上は、SNSで話題になっているか、またはチェックインするための美しい景色があるかどうかで旅行先を決定。Z世代は、キーオピニオンリーダー(Key Opinion Leader=KOL)の影響を受けやすく、ミレニアル世代はより詳細な情報を扱うブロガーやビデオブロガーを信頼している。
時間と資金の制限がある中でも、若い世代の旅行への探求心は衰えておらず、調査対象の84%が「2025年中に少なくとも1回の海外旅行を計画する」と回答。これは前年の71%と比べて大きく増加している。
日本は引き続き世界中の若者が最も憧れる旅行先となっており、中国への関心度も前年から7倍へと増加して2位に浮上。一方、ベトナム人旅行者が特に関心を示している旅行先としては、日本(21%)、韓国(13%)、タイ(10%)、シンガポール(8%)があり、中国とオーストラリアも新たな選択肢として浮上している。