(C) VnExpress 写真の拡大 |
(C) VnExpress 写真の拡大 |
21時、仕事を終えたカイン・リンさん(女性・24歳)は、ハノイ市ドンダー区にあるカフェに急いで向かった。カフェにはすでに約30人が集まっており、「人狼ゲーム」の開始を待っていた。
リンさんは、この3か月ちょっとの間、毎週こうしたカフェに行っては見知らぬ人たちと徹夜で人狼ゲームに興じている。
人狼ゲームでは、各プレイヤーに役職が割り振られ、プレイヤーは推理や観察によってお互いの役職を探っていく。「プレイヤーの数が多いので、1回のゲームに3~4時間かかります。そのため、いつも帰宅するのは午前3時ごろになります」とリンさん。
ホーチミン市12区の24時間営業カフェの常連客であるホアン・ズンさん(男性・24歳)は、最初は人見知りで戸惑いもあったというが、今では参加者皆が仲良くなったと話す。ズンさんはときにゲームマスター、ときに新旧の参加者をつなぐ役割も担っている。ズンさんによれば、あまりにも白熱してしまい、21時から翌日の正午までゲームが続いたこともあるという。
「以前は友人たちと集まって遊ぶとなると、民泊で部屋を借りなければならず、1晩で約30万VND(約1900円)かかっていました。でも、今はこういったカフェに来れば、ドリンク代の5万VND(約310円)で安く楽しむことができます」とズンさんは語る。
ハノイ市から仕事でホーチミン市に来ているズンさんにとって、自分が参加していなくても人のゲームを見ているだけでストレス解消になり、さらに見知らぬ人に心の内を打ち明けることもあり、こうした場があるおかげで日々の孤独感が和らぐという。
人狼ゲームに限らず、モノポリーやウノ、こねこばくはつなど、ボードゲームやカードゲームで遊ぶ目的でカフェを訪れる人もいる。このように、カフェで見知らぬ人と徹夜でゲームをプレイするというトレンドが、この1年で広まっている。