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それから、ハンさんにとって、忘れることのできない嫌な思い出がある。ある日、ハンさんが大通りを自転車で走っていると、見知らぬ男性が「お菓子を買いに行こう」と声をかけてきた。誘拐されると思ったハンさんは、全速力で自転車をこいだ。
「でも、そのおじさんは片手でバイクを運転して、もう片手に袋を持って、私を捕まえようと追いかけてきたんです。私は怖くて怖くて、とにかく早くペダルをこぎましたが、結局自転車を放って、叔父の家の裏に隠れました」とハンさんは振り返る。
そのとき、ハンさんの心臓はバクバクと鳴り、顔は青ざめ、ハンさんは家の片隅で震えていた。親戚が何度も説得して、ようやくハンさんは表に出てきた。
ライブコマース中のハンさんは機敏で、積極的にあいさつをしたり、視聴者とコミュニケーションを取ったりする。しかし、画面の外では、今でも知らない人とコミュニケーションを取るのが怖いという。
チャンさんによると、ハンさんがチャンさんの倉庫で商売を始めたころは客から好奇の目で見られ、ハンさんはプレッシャーにさらされていた。
「ある日、高齢のグループがやってきてハンを取り囲み、何の病気なんだとか、家族にも同じ病気の人がいるのかとか、生理はあるのかとかたずねるんです。私はあまりにも腹が立って、その人たちを追い出しました」とチャンさんは語る。
こうした嫌な思い出もあるが、ハンさんは持ち前のその愛らしい容姿と知性で、どこへ行ってもみんなに愛されている。父方と母方の親戚のどちらも、ハンさんをかわいがり、ハンさんがやりたい仕事をできるように応援している。
2025年で18歳になるハンさんは、東南部地方ビンズオン省への旅を計画している。計画の実行に向けて、以前はお菓子やファストフードしか食べなかった食生活を変え、ほんのわずかだがご飯を食べ、牛乳を飲むようになった。おかげで年明けから約半年で体重が500g増えた。
「ベトナム小人倶楽部に参加するために、ビンズオン省に行きたいんです。そこには、私と同じような人たちがいるからです」と、体重8.6kgの少女は語った。