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ホーチミン市ホックモン郡在住のフン・フイさん(男性・27歳)は、自身の腕の中で息を引き取ったばかりの愛猫ビムの葬儀を執り行うため、ペット供養サービス業者に泣きながら電話をかけた。
生後18か月、体重3kgだったビムは、獣医からうつ病と診断されていた。外の土砂降りの雨と雷でパニックになり、3階から転落して死亡したのだ。
愛猫を亡くしたフイさんは精神的に落ち込み、火葬して遺骨を手元に置いておきたいと考えた。「ビムのことは自分の子供のように思っているので、きちんと供養してやりたいんです」とフイさんは語る。
45分後、ペット供養サービス業者のスタッフがフイさんの自宅に到着した。スタッフはフイさんにお悔やみの言葉をかけてから、ビムの遺体をリュックに入れて運んでいった。
スタッフはフイさんに逐一写真を送りながら、ビムの遺体を清め、毛を乾かし、白い布で包んで、黄色い菊の花とろうそくと一緒にトレイの上に載せた。「葬儀」は15分ほど続き、最後にビムは荼毘に付された。
フイさんが支払ったサービス料金は200万VND(約1万2000円)だ。約6時間後、フイさんはビムの遺骨が入った骨壺を受け取り、壁に吊り下げた木の板の上に、ビムが使っていた食器と一緒に置いた。
ペット供養サービスがホーチミン市に登場したのは約3年前だが、多くの人に知られるようになったのは2023年に入ってからだ。ペット供養サービスの登場は、多くのベトナム人がペットを飼うようになり、ペットを家族の一員としてとらえ、ペットに名前を付け、ペットと生活を共にするようになったことを鑑みると、必然の流れだったといえる。
ホーチミン市直轄トゥードゥック市でペット供養サービスを提供するホー・ダック・チュンさん(男性)によると、以前は、飼い主がペットの遺体を処理する際はごみ捨て場に捨てるか、ビンタン区のビンフンホア火葬センターに持ち込むかのいずれかの方法が一般的だった。しかし今日では、ペット供養サービスを利用するという方法が、飼い主の第一選択肢になりつつある。