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チュンさんによると、このサービスの需要は2023年1月から+30%増加しており、利用者の年齢層は25~35歳が多いという。チュンさんの施設では週に35~40体の遺体を受け入れている。サービスには、遺体の引き取り、葬儀(要望があれば)、火葬が含まれ、料金は54万~290万VND(約3300~1万7600円)となっている。
チュンさんの施設で受け入れるのは、老衰や事故で亡くなった犬や猫が多い。遺体はアルコールで拭き清め、毛を乾かすことで「死装束」の代わりとする。火葬の前には足形を取り、毛や爪の一部を切って、思い出の品として飼い主に渡している。
通常、ペットの葬儀は15~30分で終わる。名前と命日をボードに記し、ビデオカメラを設置して、飼い主からペットに宛てた手紙があれば読み上げ、安らかな旅立ちを祈って身体を撫で、その様子を撮影する。飼い主は葬儀に立ち会わないことが多く、後から写真や動画で葬儀の様子を見ることができる。
ホーチミン市ペットサービス訓練学院のチャン・シン学院長は、ペットの供養はペットケア業界における新たな支流だと話す。動物の遺骸を池や湖、運河に捨てる行為は環境や人間の健康に影響を与えかねないが、ペット供養サービスはこの問題を解決することができると同時に、ペットの飼い主の道義心を表すことにもつながる。
ただし、ペット供養サービス施設は、火葬場の運営方法、また動物の遺骸の処理や環境に関する法規定の順守について検査を受ける必要がある。
火葬は大型のペットに最も適した方法だとされる。ホーチミン市12区在住のレ・ハーさん(女性・44歳)は、ロットワイラー種で体重35kgの愛犬シャドウが瀕死になったとき、悲しむ一方で困惑した。「シャドウは体重がかなりあり、市内には埋葬する場所もありません。ごみ捨て場に持って行くなんてこともできませんし、そもそも違法ですから」とハーさんは語る。最終的にハーさんは、獣医からペット供養サービスを勧められた。