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設立から10年余りが経った現在、トゥーアインドゥオン演舞団の中の女子演舞団は5つのベトナムギネス記録と2つのアジアギネス記録を保持している。
ベトナムギネスは、「高さ7mの柱の上でムアランをするベトナム唯一の女子演舞団員」や「マイホアトゥン(梅花椿)の上でムアランをする(木に見立てて多数並べた柱の上を舞う)ベトナム唯一の女子演舞団」、「ベトナム唯一の女子獅子舞演舞団」などの5つ。
アジアギネスは、「最も高い柱の上でムアランをするアジア唯一の女子演舞団」と「マイホアトゥンの上でムアランをするアジア唯一の女子」の2つだ。
今や、女子団員の存在がトゥーアインドゥオン演舞団の目玉となり、各地で引っ張りだこになっている。「他のほとんどの演舞団と同じように、新型コロナ禍で我々も多くの困難に直面しました。でも、女子演舞団という強みや様々な要因により、困難を乗り越え、今日まで活動を続けることができています」とドゥオンさん。
グエン・トゥイ・フオンさん(17歳)は、2019年末からトゥーアインドゥオン演舞団で演舞を学んでいる。入団から間もないにもかかわらず、フオンさんは今年行われた第7回全国麒麟・獅子・ドラゴンダンスコンテストのドラゴンダンスの部で優勝を果たした。
しかし、フオンさんも当初は家族の支持を得ることができなかった。多くの保護者にとって、ムアランは危険なものであり、マイナスイメージもあるためだ。そんな中でも、娘がムアランに夢中になる様子を目にして、フオンさんの両親は娘の選ぶ道を受け入れることにした。
最初のころ、フオンさんは必ず親戚に送り迎えをしてもらって練習に行き、さらに学業を怠らないこと、学校で良い成績を維持することという両親との約束を書き記した。フオンさんの両親は、娘が夢中になっているのも一時的なものだろうと考え、娘を完全には応援していなかった。
しかし、数週間、数か月が経過してもフオンさんの熱が冷めることはなかった。フオンさんは毎日、放課後の17時ごろから演舞団の団員たちと集まって練習をしている。「1つずつ新しい動きを学ぶたび、ますます気持ちが高まります。練習を1日休んだだけでも手足がむずがゆくなるくらいです」とフオンさんは語る。
そして、約束を守っている娘に対し、今はもう両親も反対していない。両親はむしろ、娘が日に日に健康になり、一生懸命に運動し、以前のように遅寝遅起きやスマートフォン中毒といった悪い習慣がなくなったことを喜んでいる。