(C) Tien Phong, Mさんの売るおこわ 写真の拡大 |
(C) Tien Phong, 毎朝賑わうおこわ売り 写真の拡大 |
彼女は毎日夜中まで起きておこわを炊き、夜も明けないうちに起きて仕上げをして、早朝から売りに出かける。「おこわは炊いた後、傷まないように冷まさなきゃいけない。炊けたら4時間冷まして仕上げをするので、夜中まで起きて、またすぐ朝起きなきゃいけないんだ」とMさん。
彼女によると、毎日だいたい50万~60万VND(約2450~2940円)の利益があるという。ハノイ市都市部の最低賃金は月額270万VND(約1万3300円)。これを彼女は僅か5日で稼いでしまう。
立派なオフィスビルで働く銀行員の月給は、役職にもよるが、平均して700万~800万VND(約3万4000~3万9000円)程度。カウザイ区にあるV銀行の行員フエン・チャンさんは、「みんな行員は高給取りだと思っているけれど、入行したばかりの頃は他の職業と変わらない。入行1年目の私の月給はたった300万VND(約1万4700円)よ」と嘆く。Mさんはおこわを売って、彼女の5倍も稼いでいることになる。
もちろん、Mさんほど稼ぐには腕も必要だろうが、場所代のかからない道端の美味しいおこわは「おいしい商売」でもあるようだ。