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試験は◇書類審査、◇一般健康診断、◇面接試験、◇詳細健康診断、◇数学・物理試験の5次まであり、7人の女性が合格した。この後の訓練の中で苦しかったのは遠心力訓練だ。頑健な体を持つ男性候補者でも、吐き気や目まいを起こす厳しいものだった。1年半にわたる訓練の最後に試験が行われ、フランスでさらに2年間の訓練を積む候補者が選ばれる。女性候補者で選ばれたのは7人のうち2人だけだった。
パイロットには洞察力、決断力、正確さ、勇気、注意力などの資質が求められる。トゥイーさんはこの5年間、幸いにも事故に遭遇することはなかった。しかし操縦室に入る時は、必ず最悪の事態に備える心構えを持つという。
「訓練中、私達は理論と事故対応の実技を学びました。例えばエンジンが故障したり火災を起こしたりした場合にどう対応すればよいか、乗客の体調が急変した場合にどうするばよいか、といったことです。パイロットは残りの燃料を考慮して、安全に着陸できる最善の空港を迅速に決定しなければなりません」
トゥイーさんはパイロットになってから出産のため休暇を取った。復帰に当たって、再び厳しい訓練を受けなければならなかった。パイロットと母親の顔を持つ彼女は、「飛行機の操縦は楽しそうと思われているようですが、実際には緊張の連続です。無事に着陸することが最大の喜びです。着陸後はすぐに家に帰って、子供を抱いたりご飯を作ったり普通の母親のする家事がしたくなります」と語った。