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ハノイ市には、捨てられて野良になった犬や猫を救護するグループがある。グループは2012年4月に結成されたばかりだが、今ではメンバーは400人以上に上る。
犬猫の救護活動は国内各地で行われインターネット上で紹介されているが、ホーチミン市での成功例が多い。ハノイで捨てられる犬猫の数が日増しに増えていることを知った数人の若者達が、グループ「犬猫救護所」を立ち上げた。
最初のうちは月に10匹程度を保護するのがやっとだったが、フェイスブックを通じて多くの人がこの活動に知られるようになり、参加者が増えていった。最近では月に保護できる犬猫の数は40匹近くにまで増えている。
保護した犬猫が重い病気にかかっている場合は犬猫病院で治療を受けさせ、軽い病気の場合はメンバーが自宅でしばらく面倒を見ながら新しい飼い主を探す手順となっている。ただ、保護した犬猫の3分の1は回復せずに死んでしまうという。
メンバー達は困っている犬猫がいるという連絡を受けると出かけていくが、猫の保護はけっこう大変な仕事だ。ホテル従業員のダンさん(24歳)と高校生のクアンさん(16歳)は、小さな頃から武術を習っていて身軽だとして救助の実働部隊の仕事を受け持っている。大きな木の天辺に登って降りられなくなった猫を、近所の家の屋根から木にはしごをかけて助けたり、深い穴に落ちた子猫を助けたりした。メンバーの多くは、猫に引っかかれたり噛まれたりした経験がある。