(C) vietnamnet 恋人とのツーショット、右側がフン氏 |
最初に同棲を始めた男性の恋人はハイフォン出身の若者だった。二人が知り合ったのは、その若者がハノイに上京したばかりの頃だった。フン氏は5年間その若者を養い続け、彼が大学を卒業してからは仕事の世話もしてやった。付き合っている頃、フン氏は何度も若者の田舎を訪ね、家族とも親しくした。家族も近所の人も、二人の本当の関係については知らないままだったが。
その若者も後には妻を得、家庭を築いた。それ以降、若者のことをまだ慕ってはいたが、決して会いに行くことはせず、関係も終わりにした。長い時が経ち、彼は最近かつての恋人が妻子を捨て、麻薬中毒になっていたことを知った。その知らせを聞いたフン氏は自分の責任ではないか、と心を痛めたという。
最初の恋人と別れてからも、彼は他の男性とのロマンスを謳歌した。「バ―ビー地区に駐屯していた軍人と関係を持ったこともあります。状況が状況なので1年程で終わってしまいましたが、今でも彼とは時々連絡を取り合っています」そう言ってフン氏はその場で元恋人に電話をかけて証明してくれた。
最近、フン氏と恋人の写真が、ある女性写真家の同性愛者をテーマにした展覧会に展示された。「一緒に写っているのは一番最近のパートナーです。今は田舎に戻り結婚しています。もう私から連絡することはありません」
生活を共にし関係を持っていたとしても、彼らは互いを夫・妻と呼び合うのではなく、父・子で呼び合っていた。お金を騙し取られたのではないかと尋ねると、フン氏はこう答えた。「私は以前、建築関係の仕事に携わっていたので、恋人を養っていくだけの蓄えがありました。お金目当てで近寄ってくる者がいることも事実ですが、私は彼らを責めることはしません」