サイゴン清涼飲料株式会社のバン・ベト・ミン設備供給・設置部長によると、現在同社では公共施設などに自動販売機を設置する計画を進めている。予定では8月初めにもホーチミン市の大学構内数ヶ所に試験的に設置される見込み。それによると、自動販売機で販売されるのはいずれもペットボトル入りの炭酸飲料水、ジュース、ミネラルウォーターで価格は種類により1,200ドンから5,000ドン。
同社では以前より自動販売機の導入を計画してきたが依然として市民への硬貨普及率が低く、この自販機設置計画責任者のミン氏でさえも2,000ドン、500ドン、200ドン硬貨の大きさや表面の模様などがどうなっているかよく知らないというほど認知度は高くない。
さらにミン氏によると、同社ではこれから1台1,000~4,000米ドルの自販機300台を全国に設置する予定だが、その採算性はどの程度利用されるかわからないため未知数だという。また自販機設置の安全面などを考え現在各販売業者の様々な機種から安全性の高いものを選定しているという。
また、サイゴン清涼飲料水株式会社だけでなくペプシ社など他社も自販機設置を計画している。ペプシ社では自社商品販売用の自販機の設置を計画しているが、その導入効果については依然疑問をもっている。その理由の1つに硬貨使用がまだ一般的でないため硬貨を持っていない場合は購入することができず自販機の利便性が十分発揮できないためで、同社では紙幣から硬貨への両替サービスを自販機設置場所で行う必要性を挙げている。
このほか米のC.A.T International社もこの新しい市場に目をつけている、同社のBen. V. Cat社長によると同社では飲料水用自動販売機だけでなく、食品、たばこ、CD、DVDなど多くの商品が扱える自動販売機を販売しており、すでにベトナムの5種類の硬貨に対応できる商品を投入する用意ができているという。
同社の製品は"Internal Lock"と呼ばれる盗難防止装置を備えており安全性が高いが、それでもBen社長は学校、スーパーマーケット、空港、ホテル、レストラン、病院、ショッピングセンターなどの安全な公共施設への設置を薦めている。
同社ではベトナムでの自販機普及の可能性については楽観的で、8月初めにもホーチミン市内にショールームを設けその後ハノイ市、ダナン市にもオープンさせる予定。同社では今後4種類の自販機(1台2,995~4,600米ドル)を市場に投入する計画。