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- 台風3号の影響で鉄砲水に伴う地滑り発生
- 村落全体が流され60人死亡、7人行方不明
- 650人動員し捜索、7人の遺体発見に至らず
台風3号(アジア名:ヤギ、日本では台風11号)の影響で9月10日に鉄砲水に伴う地滑りが発生した西北部地方ラオカイ省バオイエン郡フックカイン村ヌー村落(lang Nu, xa Phuc Khanh, huyen Bao Yen)では、当局は1か月を経て10月10日に行方不明者の捜索を打ち切った。
地滑りにより、村落全体が流されて60人が死亡し、7人が行方不明となっている。
当局はこれまでに650人を動員して捜索を行ってきたが、行方不明とみられる7人の遺体の発見には至らなかった。行方不明者の家族からも了承を得た上で、捜索を打ち切ることとした。
被災した村落の住民のために、旧村落から約3km離れた地点で新村落の施設の建設が進められている。第1期では、10haの用地に2階建ての住宅40軒のほか、文化会館、学校を建設し、道路や電気、水道などのインフラも整備する。住宅は、少数民族タイ(Tay)族の伝統的な高床式住宅のデザインとなる。
建設費はベトナム国営テレビ局(VTV)が拠出し、工事はベトナム人民軍の機動主力軍団である第12軍団が担当する。ヌー村落の再建は政治面でも非常に重要なタスクと捉えられており、12月末までに住民に住宅を引き渡すことを目指す。
なお、地滑りが発生した際、わずか5分間で約160万m3の泥や土砂が村落に流れ込んだ。土石流は全長約3.6km、深さ約8~18mに及び、面積約38haが影響を受けた。当日の降雨量は、同省の年平均降水量の4分の1に相当する633mmに達した。