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- ハーバード大の2人がスマートグラス開発
- 路上の見知らぬ人の個人情報を数秒で検索
- プライバシーの侵害を心配する声
米国のハーバード大学の2人の学生が開発したスマートグラスが、プライバシーに関する懸念を引き起こしている。スマートグラスを開発したのはベトナム系米国人のアインフー・グエン(AnhPhu Nguyen)さんと友人のケイン・アルデイフィオ(Caine Ardayfio)さんだ。
「I-XRAY」と名付けられたこのスマートグラスは、米メタ(Meta)のスマートグラス「レイバンストーリーズ(Ray-Ban Stories)」を基盤に、エンターテインメントと画像記録用として開発された。しかし2人の学生はスマートグラスを、路上の見知らぬ人の個人情報を数秒で検索できるデバイスに仕立て上げた。
グラスが人の顔を検出すると、システムがユーザーのスマートフォンに接続し、その人の氏名や住所、電話番号などの個人情報をスマホ画面に表示する。そのためプライバシーの侵害を心配する人も少なくない。
グエンさんとアルデイフィオさんは、技術の悪用を防ぐためにI-XRAYのソースコードを公開しないことを決めた。ただ、それだけではこの製品のプライバシー侵害への懸念を払拭するとは言えない。専門家の多くは、I-XRAYの存在は技術が個人のプライバシーの保護と侵害の境界線を越える危険性に対する警告だと考えている。