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- ベトナム系米国人が5人を毒殺後に自殺
- 被害者の1人はメイクアップアーティスト
- 原因は借金トラブル、FBIも捜査に協力
タイの首都バンコク中心部の5つ星ホテルの客室で16日午後5時半ごろ、宿泊客のベトナム人4人とベトナム系米国人2人の計6人が死亡しているのが発見された事件で、タイ警察は17日、6人のうちの1人が飲み物にシアン化物を盛って5人を殺害した後、シアン化物を摂取して自殺したと明らかにした。
5人を殺害して自殺したのは、ベトナム系米国人のシェリーヌ・チョン=Sherine Chongさん(女性・56歳)。殺害されたのは、男性3人と女性2人で、ベトナム人の4人は37~49歳、もう1人のベトナム系米国人は55歳。
37歳の被害者は、「フーザーザー(Phu Gia Gia)」の通称で知られる有名メイクアップアーティストのT・D・Pさん(男性)だということが確認された。Pさんの両親によると、Pさんは出張でタイを訪れ、14日にベトナムに帰国する予定だったという。
事件の原因は借金のトラブルによるものだったとみられる。米国人2人が関わる事件のため、米連邦捜査局(FBI)も捜査に協力している。
同事件では、ベトナム人らは当初7人でホテルの5部屋を予約していたが、13日から14日にかけて5人が5部屋にチェックインし、15日正午には4部屋をチェックアウトした。被害者らの荷物はすべて、遺体が発見された客室に集められていた。
15日午後1時ごろ、被害者らは6人分のルームサービスを注文したが、遺体発見時の客室内には料理が手つかずのまま残されていた。室内に争った形跡はなく、被害者に外傷もなかった。発見時、ドアは内側から施錠されており、ホテルの従業員がロックを解除した。
被害者らはティーカップで飲み物を飲んだ形跡があり、残された飲み物からシアン化物が検出された。
同事件をめぐり、タイ警察は引き続き捜査を進めている。なお、予約に含まれていた7人目の人物はベトナム人で、被害者の1人の妹だということがわかっている。この女性は10日にタイを出国しており、事件には関与していないようだ。