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- クリーム使用で水銀中毒の事例が複数発生
- 脳や腎臓、肝臓など複数の器官に損傷
- クリームに許容値の約4000倍の水銀
ハノイ市バックマイ病院中毒センターは24日、インターネット上で販売されているシミ取りクリームの使用により水銀中毒になった事例が複数発生していることを明らかにした。
最も重症なものとして、脳、腎臓、肝臓、心臓など身体の複数の器官に損傷を負い、8日に昏睡状態で搬送された西北部地方ソンラ省の女性(31歳)の症例がある。
この患者は病院に搬送される5日ほど前から疲労、寒気、喉の渇き、頭痛を感じ、その後、意識が朦朧として昏睡状態に陥った。患者は家族によって省病院に緊急搬送された後、バックマイ病院中毒センターに移送された。
はじめは感染症が疑われたが、検査の結果、尿中の水銀濃度が29mcg/L(正常値20mcg/L未満)、スズ濃度が65.13mcg/L(同4mcg/L未満)と高いことがわかり、家族から持ち込まれたシミ取りクリームを検査したところ、許容値の約4000倍の水銀が含まれていることがわかった。
3週間の治療後、患者は危険な状態からは脱したが、水銀の解毒治療をあと3〜4か月続ける必要があるという。
患者はインターネットで1個5万VND(約310円)のシミ取りクリームを購入し、1個使ったところでシミが薄くなる効果が見られたため、続けて毎晩使用するようになった。5個目を使い始めた頃に、身体のだるさや疲れを感じ始め、8日、座っていたときに気を失い、昏睡状態に陥った。
同中毒センターでは6月だけで、インターネット上で販売されているシミ取りクリームや美白クリームを使用して水銀中毒になった患者を他に4人受け入れている。患者が使用していたクリームにはいずれも、許容値の数千倍になる水銀が含まれていた。