(C)tuoitre 写真の拡大. |
- 未成年者の出産・中絶の多さが社会問題に
- 支援事業展開も性被害者は届け出に抵抗か
- 性加害者が家族など身内のケースも
ホーチミン市で20日に開かれた女性と児童支援に関する会議で同市労働傷病兵社会局が発表したところによると、市内の某病院では、2023年に出産と中絶計4万3600件に対応し、このうち528件が未成年者によるものだった。
これは、1日平均で1.5人の未成年妊婦が出産、または中絶のために当該病院を訪れていることを意味する。
同市では昨年から、女性・児童支援プログラム「Dandelion(タンポポ)」が試行されているが、性被害に遭った未成年者や保護者の大半は、周囲への発覚や世間体を気にする傾向が強く、同プログラムの支援を受けている未成年者は全体の1割弱程度に留まっている。
支援を受けた51人のうち、小学生は13人、中学生は14人で、半数以上を占めた。また14人については、飲酒や複数の男性との性交渉の経験があった。幼い被害者は加害者に同意して性交渉してしまったり、加害者が被害者本人の家族だったりするケースも多い。
なお、タンポポでは、被害に遭った未成年者の診療や治療、調査協力、鑑定、保護施設や食事の提供、出産支援などを行っている。被害者1人当たりの補助額は1520万VND(約9万3000円)で、市予算から拠出される。