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- 学校が募金用に空き缶を集めるよう要求
- 保護者はこの要求に憤り、無駄だと指摘
- 空き缶がない家もあるとの意見も
テト(旧正月)明け早々、ハノイ市の多くの学校の保護者は、募金のために子供にビールやジュースの空き缶を持たせるように、という学校の通知を受け取った。
この通知に保護者達は家中の空き缶をかき集め、SNSに空き缶を分けてといった投稿をすることとなった。
「どこの誰の発案かわかりませんが、保護者は慌てて空き缶集めをし、ひとつ4000VND(約24円)で廃品回収業者から買って、子供に持たせた親もいるようです。先生は教えること、子供は学ぶこと、保護者は働くことに集中するべきで、こんな無駄なアイデアは捨てるべき」とある保護者は言う。
保護者達は、生徒にビールやジュースの空き缶を集めさせるような運動は、現代にはふさわしくないと指摘する。夜に突如「明朝、子供に空き缶を持たせて」という連絡が先生から来たことに憤る保護者も多い。
「空き缶はどこの家にでもあるものではありません。我が家はそもそもビールを飲まないし、子供もジュースを飲みません。来客があれば出す程度で、テト中を通しても数本、その日のうちに回収業者に持って行ってもらいます。学校からは、1人あたり10~20本分の空き缶をと言われました。25年以上前の私の学生時代でさえ時代遅れの活動だと思っていましたが、今だに続いているなんて。子供が3~4人いる家庭は、大きな袋に空き缶を詰めて持って行くのでしょうか」とある保護者は憤る。
生徒は学校に勉強に行っているのであって、金銭の対象ではないにもかかわらず、こういった空き缶や古紙集めに爪楊枝の購入、困難な環境の友達を助けるためといった理由で、様々な寄付をさせられることに不満を訴える人もいる。
この空き缶集めは、各学校に送付された公文書に基づく運動のようだが、ドンダー区フオンマイ中学校の校長は、同校では、公文書で指示があったとしても生徒に空き缶集めはさせない、空き缶は鋭利な部分もあるため子供がケガをする可能性もある、とした上で、「国はビールやジュースを控える方針を打ち出しているはずなのに、生徒に空き缶を持たせるよう要求するのは不合理」と話した。