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- 高速道路200kmサービスエリアなし
- 「救いの橋」でトイレ問題を緩和
- サービスエリア不足、国会で指摘も
このテト(旧正月)に、高速道路で南中部沿岸地方ビントゥアン省区間を通った人の中には、その「橋」を使った人も多かったかもしれない。
「高速道路でザウザイ(Dau Giay、東南部地方ドンナイ省)からビントゥアン省まで行く場合、沿道に茂みが見えれば、そこで車を停めるようにしていますよ」と、バスの運転手は、高速道路上での「やむを得ない立ち小便」事情を、こう話す。
高速道路ザウザイ~ファンティエット(Phan Thiet、ビントゥアン省)区間、およびファンティエット~ビンハオ(Vinh Hao、ビントゥアン省)区間が2023年に開通したことで、このテトのホーチミン市からビントゥアン省への帰省は、ずいぶん楽になった。
しかしながら約200kmの道のりにはサービスエリアがひとつもないため、高速道路を利用する人々は、およそ3時間にわたって「ガマン」を強いられる。被害者は主にホーチミン市からビントゥアン省方面に向かう人々で、ザウザイのサービスエリアを最後に、そこから先はビンハオまで、ひとつのサービスエリアもない。
その先に待ち受ける「困難」を前に、長距離バスのドライバーは、ザウザイのサービスエリアで停まると「とにかく絞りだして」と客に声をかける。しかしながら人間そう器用にはいかないものだ。
車内が何とも重苦しいムードに包まれるなか、路肩のフェンスを越えるように小さな橋がかけてある場所がある。トイレのある茶屋につながる「救いの橋」だ。
ビントゥアン省ハムトゥアンバック郡ハムリエム村(xa Ham Liem, huyen Ham Thuan Bac)区間にあるその橋は、法的に見れば違法な建設物であり、事故の危険もあり、当局に撤去される可能性もある。しかしながら撤去されれば、高速道路の利用者はトイレの場所がなくなり、茶屋の経営者も稼ぎを失う。
このような高速道路のサービスエリア整備の遅れは、2023年に国会議員からも指摘されており、北部紅河デルタ地方ニンビン省~北中部地方ゲアン省区間の170kmでも同様の問題が生じている。
国会でグエン・バン・タン交通運輸相は、サービスエリア不足の問題を認め、早急に整備を進めており何とか理解して欲しいと国民に求めたが、サービスエリアの計画的整備にかかる年単位の時間、利用者がトイレを待てるはずはない。