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- 53人はベトナム人民政府に対するテロ罪
- 5人に禁固20年、85人に禁固9か月〜19年
- 米国・タイ拠点の反政府組織が事件に関与
南中部高原地方ダクラク省クークイン郡(huyen Cu Kuin)で2023年6月に発生した武装グループによる庁舎襲撃事件で、同省人民裁判所は20日、被告100人に有罪判決を下した。
このうち53人はベトナム人民政府に対するテロ罪、45人はテロ罪、1人は不法出入国手配罪、1人は犯罪隠匿罪に問われていた。
裁判の結果、ベトナム人民政府に対するテロ罪に問われていた10人が終身刑を言い渡された。また、5人は禁固20年、残る85人は禁固9か月~19年の判決だった。
主犯格として特定されたフウェン・エーバン被告(女)とイ・ソル・ニエ被告(男)の2人について、検察側は死刑を求刑したが、裁判所は被告らが貧困層で十分な教育を受けておらず、自身の行動について十分に認識できていなかったことなどを検討した上で、情状酌量の余地があるとして検察側の求刑より軽い終身刑を下した。
同事件では、警察官、公務員、住民合わせて9人の死者が出ている。被告らは、海外移住と金銭の支給を条件として凶行に加担した。深夜に庁舎2か所を襲撃し、庁舎内で警察官4人を殺害。他の警察官2人に重傷を負わせ、火炎瓶で施設を放火した。
武装集団はその後、通報を受けて庁舎に駆け付けたエアティエウ村(xa Ea Tieu)の共産党委員会副書記 兼 人民委員会主席とエアクトゥル村(xa Ea Ktur)の共産党委員会書記 兼 人民評議会主席を殺害し、さらに現場近くに居合わせた通行人3人を殺害した。
同事件では、軍用銃や自作銃、各種弾丸、手榴弾、爆薬、起爆装置、サイレンサー、スコープ、刃物、スリングショット、携帯電話など多数の証拠物件が押収されている。
被告らのほどんどが南中部高原地方の少数民族だ。今回の事件では、米国とタイに拠点を置き、共に南中部高原地方の独立を主張する反政府組織「在米山岳地帯人民支援(MSGI)」と「正義主張山岳地帯人民(MSFJ)」が関与していたことが明らかになった。