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パレスチナ自治区のガザ地区を実効支配するイスラム武装組織ハマスが10月7日早朝に、イスラエルに向けて数千発のロケット弾を発射するなど大規模攻撃を実行したことを受け、現地在住のベトナム人20人が紛争地域から脱出できずに足止めされている。現在のところ、ベトナム人犠牲者は出ておらず、全員の無事が確認されている。
これは駐イスラエル・ベトナム大使のリー・ドゥック・チュン氏が11日に明らかにしたもの。現地で足止めされている20人には、ガザ地区から約10km離れたイスラエル南部スデロット市にいる農業インターン生も含まれる。
紛争地域に取り残されている農業インターン生らは、イスラエル当局から優先されて保護を受けている。地元部隊は状況が許せば、農業インターン生らをより安全な場所に移動させる方針。大使館が12日に明らかにした最新情報によると、ガザ地区付近に住む農業インターン生15人は、より安全な場所に移動したとのこと。
イスラエルの国際農業研究センターであるアグロスタディーズ(Agrostudies)では現在、約100人のベトナム人インターン生を受けて入れており、このうち15人はスデロット市、残りはイスラエル全土のさまざまな場所にいる。
なお、イスラエルでは約500人のベトナム人駐在員のほか、約180人の農業インターン生が暮らしている。大使館はイスラエル当局と連携し、同国のベトナム人コミュニティの安全確保に向けた計画を進めている。また大使館は、現地に暮らすベトナム人らに対し、後々の問題を回避するために出来るだけ早く帰国するよう呼び掛けている。