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情報通信省は5日、有害コンテンツが氾濫しているとして、中国発の動画投稿プラットフォーム「ティックトック(TikTok)」を対象に実施していた全面調査の結果を発表した。
同省は関連省庁と協力して組織横断的調査団を発足。5月からティックトックの全面調査を開始した。調査結果によると、フェイクニュースや歪曲された情報、暴力や社会悪を扇動する情報、子供にとって有害な情報を発信するなど多くの違反が発見された。
同省は、同プラットフォームに対するコンテンツ検閲プロセスが効果的ではなく、ベトナムの法律に違反する多くのコンテンツが野放しになっていると指摘した。
ティックトックでは、ユーザーのインタラクションや関心に基づいてコンテンツを表示・推奨するアルゴリズムとなっているため、有害コンテンツがトレンドに上がりやすく、猛スピードで拡散し、若い世代に悪影響を及ぼしているという。
この他の違反として、◇児童の機密情報と私生活の安全を確保するための対策を講じておらず、13歳未満の児童のアカウント開設を容認していること、◇著作権で保護されたコンテンツを保護するポリシーを適用していないこと、◇電子商取引(eコマース=EC)サービスに関して、ティックトックショップ(TikTok Shop)のホームページ上でアプリ所有者に関する情報を公開しておらず、規定に従って販売者情報を十分に保存していないことなどが挙げられた。
調査団はベトナム現地法人ティックトック・ベトナム(TikTok Vietnam)に対し、違反行為に対する責任を負うよう求めた。同社代表者は違反を認め、対策を講じることを約束した。
なお、ティックトックは2019年にベトナムで正式にサービスを開始。ベトナムのユーザーは約5000万人に達している。同プラットフォームをベトナム国内で運営しているのが、ティックトック・ベトナムではなく、ティックトック・シンガポールであることも今回の調査結果で明らかとなった。