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ホーチミン市疾病管制センター(HCDC)は、発熱の症状がある者やニパウイルス(NiV)感染疑い者を早期発見すべく、国境検問所(タンソンニャット国際空港や港湾)で入国者を24時間体制で監視している。
ニパウイルス感染症は、発熱や頭痛、筋肉痛、咳、喉の痛み、呼吸困難などのインフルエンザ様症状ではじまり、その後、見当識障害や痙攣(けいれん)、昏睡などの脳炎症状をきたす病で、死亡率は40~75%に達するとされる。現在のところ、ワクチンや特効薬はない。
現在インドなど一部の国々で、ニパウイルス感染症の集団感染が発生している。ベトナム国内では感染者がまだ確認されていないが、保健当局は流行地域から入国する人々を監視するなどして警戒を強めている。
HCDCは流行地域からの入国者に対し、ニパウイルス感染が疑われる症状があれば、医療施設に早急に連絡してカウンセリングと治療を受けるよう呼び掛けている。
さらにHCDCは市民に対し、ニパウイルス感染者・感染疑い者の血液や体液との接触、コウモリや病気の豚との接触を避け、石けんと水で定期的に手を洗うなどして予防対策を取るよう勧告している。