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南部メコンデルタ地方カマウ省人民裁判所は17日、漁師仲間だったN・V・T氏を海に投げ出し、顔を押さえつけるなどして溺死させたとして殺人罪に問われていた被告4人に禁固刑を言い渡した。
このうち、チャン・ホアイ・フォン被告(男・30歳、同キエンザン省在住)が最も量刑が重い禁固16年の判決。ゴー・バオ・フイン被告(男・28歳、カマウ省在住)は禁固15年、グエン・タイン・タオ被告(男・42歳、カマウ省在住)は禁固13年、ファム・バン・ダン被告(男・18歳、同ベンチェ省在住)は禁固9年の判決となった。
このほか、レ・ミン・バン被告とチャン・タイン・ベン被告には、犯人隠匿罪で、それぞれ禁固2年、禁固1年6か月が言い渡された。
起訴状によると、被害者のN・V・T氏と被告らは2022年7月末、漁船に同乗してベンチェ省バーチー郡を出発。操業中、T氏は「怠けている」として何度も被告らから注意を受けた。11月26日午後、T氏がゆっくり作業しているのを見たフォン被告が怒り、T氏を海に突き落とすと、自分も海に飛び込んで、もがくT氏を押さえつけて海中に沈めた。
T氏が苦しそうに海面から顔を上げようとすると、他の被告らも次々と海に飛び込んで、T氏の首を絞めたり、肩を押さえつけたりするなどして何度も海中に沈め、T氏が船に上がると、突き落とした。船に戻ったフイン被告も一緒になって、T氏を海に突き落とした。
しばらくして、T氏の体が紫色に変色して身動きしなくなっているのに気づいた被告らは、T氏を救助ボートに乗せたが、T氏は既に死亡していた。被告らは罪を逃れるため、T氏が誤って海に転落し溺死したと口裏を合わせることにした。
その後、T氏の遺体を港まで運んで警察に赴き、T氏が事故で死亡したと報告したが、同じ漁船に乗っていた別の漁師が良心の呵責から、T氏の死因の真実を告白して、被告らの犯行が明るみとなった。