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ベトナムでは、人工知能(AI)を活用したベトナム語の学習ツールやバーチャルアシスタントの開発と導入が着々と進んでいる。
言語とコンピューターサイエンスを組み合わせることにより、声調を持つベトナム語のような難解な言語であっても、学習プロセスをスピードアップすることができると期待されている。
ベトナム国家大学ホーチミン市校(VNU-HCM)傘下自然科学大学・計算言語学センターのディン・ディエン准教授は、AIを活用したベトナム語学習ツールの開発を手掛けている。准教授は、機械翻訳、言語学、外国人向けベトナム語教育におけるAI応用に関する研究を行っており、国際科学雑誌にも論文を投稿している。
同氏は、「AIは言語学習において非常に強力な存在。外国語教育におけるAIアプリは、学習者が模倣するための音声を再生したり、発音時の口の形(歯、唇、舌など)をシミュレートして正しい発音を指導したりすることができる。学習者は自分の発音を録音し、効率的に改善していくことが可能だ」と語った。
ベトナム語の単語は約3万4000語あるが、このうち約10%に当たる3400語程度をAIに学習させれば、AIは一般的なベトナム語の文章の約90%を読み取ることができるという。
このほか、ベトナム語のバーチャルアシスタントも普及し始めている。代表的なものとしては、ザログループ(Zalo Group)の「キキ・アシスタント(Kiki Assistant)」が挙げられ、訛りがあっても正確に認識できることが特徴だ。車載用の「キキ・オート(Kiki Auto)もあり、ユーザーは道を尋ねるだけでなく、音楽再生や通話など多くのタスクを実行させることが可能となっている。