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国会は29日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に向けた各種リソースの運用に関する報告を審査した。
報告によると、ベトナム人民軍の軍医学院と地場ベトアー・テクノロジー・コーポレーション(Viet A Technology Corporation、ホーチミン市)から成るコンソーシアムによる新型コロナウイルス検査キットの研究開発(R&D)、評価、流通認可、価格設定、購買調達に関する汚職事件では、同社が検査キットを不正流通・販売し、2兆1610億VND(約129億円)の売上高を不正に獲得していた。
これに関連し、全国で30件の刑事事件が立件され、合わせて107人の容疑者が捜査を受けている。このうち、公安省傘下の捜査警察機関が1件(容疑者31人)、国防省犯罪捜査機関が1件(容疑者5人)、25省・市の警察が28件(容疑者71人)を捜査している。なお、捜査機関はさらに捜査範囲を拡大している。
一方、新型コロナを背景に運航された帰国者など向けの特別便認可を巡る汚職事件では、合わせて54人の容疑者が捜査を受けている。最高人民検察院はこのほど、起訴状を裁判所に送致した。
同事件を巡っては容疑者54人が、5つの罪に問われて裁判にかけられる。罪名は、◇贈賄、◇収賄、◇贈収賄仲介、◇公務執行上の役職・権限乱用、◇詐欺・資産横領。容疑者らは合わせて1640億VND(約9億8000万円)の賄賂を受け取っていた。
中でも、ファム・チュン・キエン容疑者(元保健次官付き書記官)は253回にわたって、計426億VND(約2億5400万円)を受け取り、収賄額が最も大きかった。