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3月中旬にフランス・パリ発ホーチミン行きのベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)(Vietnam Airlines)VN10便の客室乗務員4人が違法薬物を持ち込んだ事件に関連し、ホーチミン市警察は26日、刑事事件として22件を立件し、関与したとみられる65人を起訴したと明らかにした。
65人は、違法薬物の密売・密輸・違法所持、犯罪隠蔽、犯人蔵匿の容疑で捜査を受けている。同市警察は公安省の指導のもと、一連の事件の捜査を統括し、公安省傘下の各機関と各省・市の警察と協力して捜査範囲を拡大している。
警察は、HVNの客室乗務員らが違法薬物を持ち込んだ事件だけでなく、これまでに複数回の違法薬物の持ち込みを摘発した。これまでの捜査結果によると、フランス在住のベトナム人が、同国在住の越僑やベトナム人留学生などを利用して違法薬物をベトナム国内に持ち込ませていたことが分かった。
ベトナム国内に持ち込まれた違法薬物は宅配サービスを介して複数の省・市に輸送され、小売りされていた。証拠物件として、違法薬物約50kg、銃2丁などが押収されている。違法薬物は、新品らしき歯磨き粉や機能性食品の容器に詰められていた。なお、一連の事件に関連し、12人に行政処分が科された。
これに先立つ3月16日午前8時45分頃、税関当局はパリからホーチミン市に到着したVN10便の機内に持ち込まれた客室乗務員4人(いずれも女性)の手荷物から、ケタミンやコカイン、MDMA(俗称エクスタシー)などの違法薬物合わせて11.5kgを発見・押収した。違法薬物は、新品らしき歯磨き粉の容器に詰められていた。
チーフパーサーを含む客室乗務員4人はフランスに滞在中、歯磨き粉と洗口液をベトナムに持ち帰ってほしいと依頼を受けたという。捜査を経て、客室乗務員らが「歯磨き粉」に薬物が詰められていることを認識した上で持ち込んだことを立証できず、家宅捜索でも薬物は見つからなかったため、逮捕の6日後に4人は釈放された。
なお、警察は国民や宅配会社に対し、サービスが犯罪に利用されることのないよう、発送者の情報や小包の出所などを確認し、怪しげな小包については警察に報告するなどして警戒を強めるよう注意を呼びかけている。