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ホーチミン市警察は6日、公安省刑事警察局と同市の複数区・郡の警察と協力し、ベトナム最大規模の質屋チェーン「F88」の本社(ゴーバップ区)と多くの支店の立ち入り検査を一斉に実施した。
立ち入り検査時点で、本社では約200人の従業員が勤務中だった。情報筋によると、F88の従業員らが、債務返済が遅れている顧客を違法な手段で脅迫するなどして、顧客から資産を強奪した形跡が見られるという。警察は今回の立ち入り検査で、多数の書類を押収。また、警察は同市直轄トゥードゥック市のF88支店に勤める男性従業員が麻薬検査で陽性となったことを明らかにした。
F88は2013年の設立で、少額融資、電気や水道、インターネットなどの料金の支払いや、モバイルマネーの入出金、保険料納付など、多岐にわたる金融ワンストップサービスを提供している。
市警察はこの数か月、ファイナンス会社や弁護士事務所などを装ったヤミ金融に対する取り締まりを強化しており、これまでに複数の会社を相次いで摘発した。特に注目を集めた会社としては、韓国系ファイナンス会社の未来アセット金融ベトナム(Mirae Asset Finance Vietnam=MAFV)や、弁護士事務所「パワー・ロー(Power Law)」が挙げられる。
これに先立ち、市警察は2022年11月、債務返済が遅れている顧客を違法な手段で脅迫したとして、MAFVの従業員の男女13人を誹謗中傷容疑で逮捕。同社は高金利で融資を行い、債権回収について、遅延が半年以上になると、電話やテキストメッセージだけでなく、SNSを使って本人や家族を繰り返し脅迫。さらに、本人や家族、同僚の写真を使ったわいせつ合成写真や葬儀案内状を作成したり、詐欺師だと言いふらしたりしていた。
また、パワー・ローの従業員13人も同月、債務返済が遅れている顧客を違法な手段で脅迫したとして誹謗中傷容疑で起訴された。従業員らが債務者を脅迫して債権を回収する目的で、本人やその家族などの写真を使った合成写真を作成したり、事実と異なる情報を流布したりしていたことが確認された。