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文化スポーツ観光省は13日、北部紅河デルタ地方バクニン省在住の民間コレクターのグエン・テー・ホン氏がベトナム政府の支援を受けて、フランスのオークションハウス「ミロン(Millon)」から阮(グエン)朝(1802~1945年)の金印を610万EUR(約8億6400万円)で買い取ったと発表した。
同省は2022年11月14日、ベトナムとフランスが金印の返還について交渉し、フランス側が両国間の友好的協力関係を考慮して返還に同意したことを伝えていた。これより前に、オークションハウスのミロンは金印を競売にかけると発表。これを受けて同省文化遺産局がベトナムの組織や個人に対し、競売で競り落としてベトナム国内の博物館に寄贈するよう呼び掛けた経緯があった。
金印は、阮朝第2代皇帝ミンマン(明命)帝(在位:1820~1841年)が在位中の1823年に鋳造されたもので、重さは10.78kg。底面は13.8cm×13.7cm、高さは10.4cm。文化遺産局の代表によると、この金印は阮朝で最大で美しく、最も貴重かつ重要なものだという。
コレクターのホン氏は不動産実業家で、キンバック古物研究・収集協会の会長。バクニン省トゥーソン郡にナムホン王家博物館を設立し、収集してきた銅器や陶磁器、木器などを展示している。