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2022年末からの約1か月間に、ベトナムと海外を結ぶ光海底ケーブルで相次いで切断事故が発生した。現時点では5本のケーブルのうち4本が修理中で、うち2本が3月から4月初旬にかけて復旧する見通しだ。
ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)傘下のベトテルネットワーク総公社(ベトテルネットワークス=Viettel Networks)によると、切断事故は船のアンカーにひっかけられて起きる場合が多く、ベトナムでは毎年10回程度発生し、復旧までに約1か月を要するため、通常同時に稼働しているのは3本のケーブルに留まるという。
ベトテルネットワークスの代表は事故の原因について、ベトナム近海の水深が浅いことや航海する船舶が多いこと、ケーブル敷設海域での停泊を禁止しても制裁の枠組みが脆弱なことなどを挙げた。また、国内のインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)のバックアップ体制が十分でないことも指摘した。
ベトナムのインターネットユーザーは約7200万人で、5本のケーブルを利用しており、年内に新たな2本の運用を開始する予定だ。ただ、マレーシアはユーザー2530万人に対しケーブル22本、タイは3650万人に対し10本と比べると、ベトナムは見劣りする。
なお、ベトナム情報通信省は9日、国内の通信各社と会合の席を設け、通信各社に対し、データ通信容量の共有などで協力するよう要請し、各社はこれに同意した。