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ベトナムでは、テト(旧正月)が明けて仕事始めや店開きをする際などに、新年の幸運や商売繁盛を願って、獅子舞団を呼ぶことも多い。
ホーチミン市1区のある銀行では今年、旧暦1月10日(新暦1月31日)の「富の神様の日(ngay Via Than Tai)」に獅子舞団を呼んだ。30分の演舞にかかる費用は2000万VND(約11万円)。「賑やかな獅子舞で良い新年を始め、より多くのお客様を得られればと願っています」と、この銀行のマネージャーは話す。
5区の旅行会社では、2匹の巨大獅子が舞うパフォーマンスに4000万VND(約22万円)を費やした。「昨年はコロナ禍で大変だったので、今年は商売繁盛の1年になれば」と同社の担当者は話した。
8区で活動する獅子舞団は今年のテト明け5日間で、仕事始め・店開きの演舞を20件、「富の神様の日」の演舞を15件受けた。今年は1000万~2000万VND(約5万5000~11万円)の演舞の依頼が昨年より多いという。この獅子舞団は15~20人構成で、1回の演舞は30~45分、演目は様々だが、獅子1匹より、獅子2匹の演舞の方が料金は高くなる。
獅子舞業界によると、最近では、伝統的な演舞のほかに、奇術や武術などの演目を織り交ぜる獅子舞団も増えている。
獅子舞・龍舞の費用は様々だが、ホーチミン市中心部であれば、30~45分の演舞で500万~2000万VND(約2万7000~11万円)が相場。大規模なイベントで、演舞が2時間を超えるようなものになると、費用は1億VND(約55万円)に及ぶこともある。郊外の場合は、往来の費用が加算されることが多い。
ほか、家庭などで呼ぶ場合は、100万~300万VND(約5500~1万6500円)程度で3~5人構成にしてもらうこともできる。
獅子舞は中国由来の文化で主に華人向けだったが、この20年ほどでベトナム人にも浸透した。ホーチミン市では、華人が多い5区、6区、10区、11区などに獅子舞団が多い。