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交通運輸省傘下の車検局およびホーチミン市など複数の省・市の自動車登録検査センターで発生した、贈収賄・贈収賄の仲介・公務執行上の文書偽造に関する一連の事件で、ホーチミン市ニャーベー郡の自動車登録検査センター「50-17D」の所長を含む容疑者10人が新たに起訴された。
これは、ニャーベー郡警察が4日に明らかにしたもの。容疑者らは収賄容疑、贈収賄の仲介容疑で捜査を受けている。
起訴されたのは、同センターを運営するアンファット社(An Phat)の会長、社長、副社長、センター所長を含む同社社員・関係者計10人。このうち9人が逮捕され、残る1人は幼い子供を育てているため、在宅起訴となった。
逮捕者のうち、センター所長のホー・フウ・タイ容疑者(男・53歳)は取り調べに対し、「小学3年生までしか学校に通っていない」と供述。地元当局の協力で捜査を行った結果、タイ容疑者は読み書きもできないことが確認された。タイ容疑者は「作業は全て部下が行っていた」と話している。
文盲の人物が自動車登録検査センターの所長職に就くことができた理由について、車検局自動車登録検査部の責任者は、「アンファット社は民間系であるため、センターの所長を自己判断で任命することができる。問題の所長は業務を直接行っていなかった。自動車登録検査も担当せず、車検合格証明書に署名することもなかった」と説明した。
初動捜査の結果によると、違反が見つかった自動車登録検査センターでは、自動車の所有者から組織的に賄賂を受け取り、車検結果を操作して車検合格証明書を発行していたことが明らかとなった。
なお、全国には280か所の自動車登録検査センターがあり、このうち20か所が交通運輸省車検局の傘下、64か所が各省・市の交通運輸局傘下、196か所が外部企業の傘下となっている。