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ホーチミン市チョーライ病院は17日、脳死の男性患者Hさん(38歳)から提供された臓器の移植手術を6人の患者に行い、これまでのところ移植を受けた全員が順調に回復していると発表した。このうち、脳死ドナーからの皮膚の移植は国内で初めて行われた。
同病院の臓器移植コーディネート部門は10月11日、脳出血で入院し脳死に至ったHさんの家族から、Hさんが生前に臓器提供を希望していたとの連絡を受けた。医師らがHさんの臓器の状態を検査したところ、高血圧や肥満の基礎疾患により心臓や肝臓、腎臓に問題があることが分かった。
医師らは直ちに各臓器の専門評議会を招集し、「50歳以上の重症の入院患者で、移植手術をしなければ近いうちに死に至ること」を移植対象者の条件とすることで一致した。翌10月12日に、脳死ドナーの心臓、腎臓2つ、角膜2枚、皮膚を6人の患者に移植することに成功した。このうち皮膚の移植を受けた27歳の男性患者は、全身に重度の火傷を負っていた。同病院によると、脳死ドナーからの皮膚移植は国内初という。
ベトナムでは脳死ドナーからの臓器移植が2010年から行われているが、実際に移植が実施されるのは年に10例程度に留まる。2019年は最も多く20例に上った。