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東南部地方ドンナイ省総合病院における医療設備器具の取引価格水増し事件に関連し、同省共産党委員会のチャン・ディン・タイン元書記(男・67歳)と同省人民委員会のディン・クオック・タイ元主席(男・63歳)の省トップ2人が収賄容疑で逮捕された。最高人民検察院が起訴を決定した。公安省傘下の密輸経済汚職犯罪捜査警察局(C03)が19日に明らかにした。
タイン容疑者は2004年から2015年までドンナイ省共産党委員会の書記を、タイ容疑者は2011年から2019年まで同省人民委員会の主席をそれぞれ務めていた。
4月下旬に起訴された同事件では、ドンナイ省総合病院の幹部らが2013年から2015年にかけて、総合商社AICグループ(AIC Group、ハノイ市)やコンサルタントと結託し、医療設備器具の調達で取引価格を談合により水増しし、国に1520億VND(約9億2000万円)の損失をもたらしたとされる。AICグループは談合により12パッケージを「落札」し、契約総額は4769億VND(約29億円)だった。
これに先立ち、タイン元書記とタイ元主席の2人とは別に、ドンナイ省保健局長・同省総合病院元院長ファン・フイ・アイン・ブー容疑者(男)、AICグループのグエン・ティ・タイン・ニャン会長 兼 社長(女)など複数の従業員、テーヘモイ建設投資コンサルティング評価会社(New Generation Valuation And Investment Construction Consulting)の社長など複数の従業員、メディコサルト・ベトナム医療コンサルティング(Mediconsult Vietnam)の副社長など複数の従業員の合わせて9人が起訴されている。
なお、AICグループの会長 兼 社長であるニャン容疑者は2021年6月19日に逃亡したことが確認され、今年5月上旬から指名手配されている。同容疑者は、日越間の相互理解・友好親善、投資、医療分野における交流強化のための長年にわたる献身的貢献と功績により2018年に日本政府から旭日小綬章を授与された人物として知られる。