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サイゴンビール・アルコール飲料[SAB](サベコ=Sabeco)による土地の違法販売事件に関連し、ホーチミン市民事判決執行局は11日、同市資源環境局と同市人民検察院と協力し、問題の土地をホーチミン市人民委員会に返還させた。
問題の土地は、販売時に商工省が経営支配権を掌握していたSABの管理下にあったホーチミン市1区ハイバーチュン(Hai Ba Trung)通り2-4-6番地の面積6080m2余りの超一等地。
同事件は、SABが元党中央執行委員・元商工相のブー・フイ・ホアン被告(男・69歳)らの支援を受け、この一等地を不当に低い価格で外部に売り出し、国に2兆7000億VND(約165億円)の損失をもたらしたというもの。ホアン被告のほか、ホーチミン市人民委員会グエン・フウ・ティン元副主席など、商工省と同市人民委員会、同市資源環境局、同市計画投資局の元幹部合わせて10人が有罪判決を受けた。
このうち、ホアン被告は公的資産の使用・管理に関する国家規定に違反し損失・浪費をもたらした罪に問われ、2021年4月にハノイ市人民裁判所から禁固11年の判決を言い渡され、同年7月に党除名処分を受けた。2022年1月に開かれた控訴審で同市上級人民裁判所は一審判決を支持する判決を下した。
問題の土地について、ハノイ市上級人民裁判所は控訴審でホーチミン市人民委員会が管理権を持つものとし、ホーチミン市人民委員会に対し、返還直前のオーナーであるメーリン広場投資(Quang Truong Me Linh Investment)の権利を保護する形でプロジェクトの継続を検討するよう要請した。
被告らが違反を犯していたのは2016年10月以前で、メーリン広場投資は違反を知らずに2017年にサベコパール(Sabeco Pearl)から問題の土地を購入したと結論付けられている。
メーリン広場投資は問題の土地でのプロジェクトの継続を希望し、国に2兆7000億VND(約165億円)を追加納付することを提案している。なお、同社は6つ星ホテルとショッピングモール、マンションを併設した複合施設を建設する計画だ。