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南部メコンデルタ地方キエンザン省フーコック市(島)ズオントー村(xa Duong To)にあるチュオン(Truong)ビーチで29日午前11時ごろから午後にかけて、ビーチに漂着した7人の遺体を地元住民が発見した。
通報を受けた警察は現場に駆け付け、遺体を収容すると共に捜査を開始した。遺体はいずれも腐敗が進んでおり、身に付けていた服もボロボロになっていたため、身元確認は困難を極めているが、7人中2人の遺体の所持品から中国の身分証明書が発見された。
これに先立つ23日午前0時半ごろ、フーコック島の漁船が同島の沖合を漂流していた中国人9人を救出した。9人は島に移送され、アントイ港の国境警備隊の施設で保護されている。
9人が国境警備隊に語ったところによると、漁民約20人を乗せた漁船は中国福建省を出港し漁獲活動を行っていたが、22日にカンボジア海域で沈没したという。関連当局は、ビーチに漂着した遺体が漁船の乗員のものか否か、真実性を確認すべく捜査を続けている。
一方、カンボジアの報道によると、中国人41人を乗せた船が22日夜、南部シアヌークビルの沖合で転覆、沈没したという。救出された中国人らはカンボジア当局の事情聴取に対し、観光客を乗せた高速船が11日に中国広東省を出発し、17日に別の船に乗り換え、その後カンボジア沖合で遭難したと語った。
なお、英ロイター通信(Reuters)がカンボジア内務省の発表として報じたところによると、フーコック島の漁船に救出された9人はカンボジア海域で沈没した船の乗員で、同9人を含め、これまでに合わせて30人がカンボジアとベトナムに救出されたという。同事件をめぐり、カンボジア当局は人身売買の疑いで刑事事件として立件して6人を逮捕し、捜査を急いでいる。