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2006年に発生した鳥インフルエンザA(H5N1)に対応するための抗ウイルス薬「オセルタミビル(oseltamivir)」の調達において、保健省の元幹部が医薬品会社と結託し不正を働いた事件で、カオ・ミン・クアン元保健次官(男・66歳)が逮捕された。
同容疑者は責任を果たさず甚大な被害をもたらした容疑で捜査を受けている。ズオン・フイ・リエウ元財政計画局長とグエン・ナム・リエン元財政計画局長の2人も同じ容疑で捜査を受けている。
これは、公安省傘下の密輸経済汚職犯罪捜査警察局(C03)が11日に明らかにしたもの。
同事件は、保健省がクーロン製薬[DCL](Cuu Long Pharmaceutical)にオセルタミビルの製造を発注したものの、DCLが取引先から割引を受けた原材料の購入代金を保健省が契約終了時に同社から回収せず、国に385万USD(約4億5000万円)の損失をもたらしたというもの。
同事件ではこれに先立ち、DCLの複数の元幹部が逮捕され、捜査を受けている。
クアン容疑者は2004年から医薬品管理局長を務め、2007年から2013年まで保健次官を務めた後、定年退職した。同容疑者は地場系医薬品ディーラーのVNファーマ(VN Pharma)が書類を偽造してがん特効薬の偽造品を輸入した事件にも関与しており、2021年12月にベトナム共産党書記局の決定により、党における全ての役職を抹消された。